ポスト「お受験」時代の人間力を養う子育て
6月最後の日曜日、「グローバルな視点でこれからの時代の子育てと教育を考える」をテーマにとしたGlobal Moms Network(GMN)の立ち上げイベントに参加させていただきました。
このイベント、湘南エリアのママ友としてツイッターでつながっていた国際交流団体ピースボート共同代表の小野寺愛さんからお誘いいただきました。GMNは、小野寺さんはじめ国際交流や国際支援の現場での経験豊富な母親たちが、世界を舞台に貢献できる人材育成の必要性を感じて呼びかけたものでした。
日曜午後にも関わらず、口コミで満員御礼の会場は、母になったことで子育てや仕事を通じて社会を少しでも良くしたいと願うママたちだけでなく、パパたちも大勢訪れて、ものすごい熱気でした。小野寺さんが渾身のイベント報告をご自身のブログでまとめて下さっているので、ぜひご覧下さい!
GMNキックオフイベントリポート(小野寺愛さんのブログより)
http://ameblo.jp/sunday0106/theme-10002014505.html
そもそも私がこのテーマに関心を持ったのは、昨年夏発行のオルタナ21号で「社員がご機嫌な組織の7つの条件」を特集したのがきっかけでした。
この特集は、社員が働き甲斐を感じながら生き生きと働き、社会に貢献する成果を出している組織や働き方に共通する条件は何か―を探ったものでした。取材させていただいた組織のトップは、周囲の人々や状況の変化を読み取りながら、自らの内なる思いに従ってあきらめずに行動する力をお持ちの方々ばかり。こうした力を身につけるには、大人になって社員研修などで後付けしても遅いのではないか、幼少期の教育から意識的に取り組まなければならないのではないかと、取材をしながら強く感じました。
幼少期の教育と言うと、いわゆる「お受験」に備えた早期教育を連想するかもしれません。しかし、東日本大震災やその後と原発事故を経て未曾有の課題に直面した今、これまで日本国内で「良い学校→良い就職先」とされていたところに子どもを通用させようとするだけではもうダメだということに、大人は早く気づかなければならないのではないでしょうか。
正解の見つかっていない、あるいはないかもしれない社会の課題に対して、どのようにすれば自然環境にとって、あるいは人間にとってより良いあり方に近づいていけるのか―。こうした問いに対して求められるのは、わき目もふらずに一人で早く効率的に解を得るスキルではなく、自らの価値観を明確にした上で、他者と協力して物事を成し遂げる能力に他ならない。この能力こそが「人間力」であり、グローバル人材に必要不可欠な素養だと思います。
折しも、先々週の「週刊東洋経済」の特集は「内向き秀才はもう古い!グローバルエリートの育て方」
週刊 東洋経済 2011年 7/2号 [雑誌]。グローバル人材とは、単に語学ができる人にあらず。GMNという素晴らしいご縁をきっかけに、人間力を養うための子育ての考え方を知り、実践する場を何らかご一緒に作れたらと思っています。