孤住から集住へ 暮らし方から社会のあり方を問い直そう

孤住から集住へ 暮らし方から社会のあり方を問い直そう

孤住から集住へ 暮らし方から社会のあり方を問い直そう

 先のブログでご紹介した構想日本J.I.フォーラム「孤住から集住へ 暮らし方から社会のあり方を問い直そう」が開かれました。今注目のシェア&コレクティブハウスって一体何という話に始まり、単に安く住めるということだけにとどまらない社会的意義にまでお話が及び、とても面白かったです。
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JIフォーラム登壇者の皆さん
 今回のフォーラムには、われらがNPO法人コレクティブハウジング社から、日本初の多世代交流型コレクティブハウス・かんかん森の田口覆鵑函?敕戮涼療?磴?ぜ圓鳩鮠鐚圓?箸發吠襪蕕?「ぱれっとの家いこっと」の黒澤友貴さんが登壇し、コレクティブハウスでの暮らしぶりを披露してくれました。また、A-sutudioの内村綾乃さんは、神楽坂で企画/設計したオフィススペース付き単身者向けシェアハウス「SHAREyaraicho」について紹介してくれました。
 
他人と暮らす若者たち (集英社新書)などの著作のある大阪大学大学院助教・久保田裕之さんは「私たちは第一の能力(個人の能力)を磨きすぎた結果、第二の能力(他者に支援を求めたり、交渉したりする力)が衰えてしまった。放置しておくと、本人だけでなく、社会問題になりかねない」とコメント。私も全く同感だったので、どうすれば次の世代にきちんと「第二の能力」を身につけさせることができるのかなと思いつつ、コレクティブハウスで日々他人との間で第二の能力を発揮しながら暮らす黒沢さんと田口さんに質問してみました。すると、「ルールに依存しすぎない」(いこっと・黒澤さん)「苦手なことを克服しすぎないようにする。まあいいかな、と思えた時から寛容になれるし、共感できる」(かんかん森・田口さん)とのお答えが。なるほどな~と思いました。
単身世帯3割超時代を迎え、高齢者の孤独死や若者の孤立が深刻になる一方で、核家族化の極まりに伴うDVや虐待が無視できないレベルに達しつつあります。集住という暮らし方がこうした現状への1つの処方箋となり得るのか―。久保田さんの最後の発言が印象的でした。
「今は、貧乏で変わった人たちが集住していると思われているかもしれないけど、こちらのほうがむしろ当たり前で、むしろお金持ちかよほどの変わり者が一人暮らしをする社会になれるかどうか。これは、生き残りと価値観の転換をかけた”おままごと”だ」

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