エコ建築の粋(すい)集める

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 先週末、いつもお世話になっているNPO法人「食品と暮らしの安全」の新事務所(さいたま市)の見学会にお邪魔させていただきました。
 元々の事務所は千代田区麹町にありました。しかし、東海地震が起きた場合、想定震源域の中心にある浜岡原子力発電所が大きな被害を受けて首都圏が放射能で汚染される可能性があるとして、荒川の東側に事務所を移転させることを決意。どうせなら環境にもスタッフの健康にも配慮した建物にしようと、今日本で考えられる最もエコロジカルな建物を目指して立てられたのが、この新事務所です。
 外壁はガルバリウムなので一見すると無機質ですが、室内はオール国産材でとても柔らかい雰囲気を醸し出しています。かびにくいウール断熱材でしっかりと断熱されているので、室内は一回暖房をかければすぐに暖かくなります。内装にも、シックハウス症候群とは無縁の素材が使われています。とにかく書けばキリがないのですが、この居心地の良さは格別!これから新改築をお考えの方には、同会の月刊誌「食品と暮らしの安全」221号(2007年9月1日発行号)と223号(同11月1日発行号)をお勧めします。新事務所の詳しい仕様などがリポートされています。
anzen

携帯だったので、画像が悪くてすみません
 さて、新事務所の気になるお値段。約77坪3階建て(地下室付き)で、総工費は約6000万円だったそうです。もちろん安くはありません。しかし、この建物の設計を担当したアンビエックス代表の相根昭典さんによると、同じ広さのものを環境だの健康だのを全く気にせずに建てた場合に比べても、約20%高い程度で済むそうです。もちろん市価よりは高い訳ですが、「一生もの」のお買い物であれば、と考える人は少なくないのではないでしょうか。
このNPOの、もっと言えば代表の小若さんのスゴいところは、環境や健康への配慮を何よりも優先するという考え方を、主張するだけでなく行動して示してくれること。私も、そしてオルタナも見習わないと、と思った1日でした。

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