森に”投資する”ということ
地球環境や健康に配慮したモノを選んで買うというライフスタイルは、日本でも以前に比べれば随分定着してきました。でも、環境や健康に配慮しながらお金を貯めたり投資したりといったことになると、とたんに選択肢がぐっと減ってしまいます(ため息…)。
それでもどうにか探して、私は環境対策や社会貢献に取り組む大企業の株式に投資するSRI (社会的責任投資)ファンドに近い長期投資型の某投資信託と、青森県の市民風力発電所に出資する風力発電ファンドをやっています。で、最近ちょっと関心を持っているのが「森林ファンド」というもの。森に投資するって、一体どういうことなのでしょう。
地球温暖化の原因とされる温室効果ガスを吸収してくれる緑の木々たち。しかし日本の森林は今、林業に従事する人たちの高齢化に伴う担い手不足や、手入れに必要な資金不足などによって、全国各地で危機に見舞われています。こうした問題を解決して森を蘇らせ、なおかつ投資家に一定の利益をもたらそうと考案されたのが、サステイナブル・インベスター(SI 本社;沖縄県名護市)の「森林ファンド」です。
森林ファンドは、集まった資金の半分で多摩地域の山林を購入し、残りの半分を高利回り・高格付けの外国債券などで運用するというスタイル。運用益を森林の手入れ資金に充てることで、木材市況に左右されずに安定的かつ継続的に森林に手入れ資金を供給でき、良質な木材を持続的につくり出すことができるとしています。
森林ファンドは一口10万円で、償還は14年後の2020年。昨年末に終了した第一期に引き続き、3月末までの第二期として出資を募っています。森林ファンドのさらに詳しい説明はこちら。
欧米では、風力や太陽光などの自然エネルギーに投資するファンドを民間銀行が販売するなど、株式以外でのグリーン投資の流れが顕著になってきています。SI社がリードして日本でもこのような流れを創り出すことができるのか、大いに注目です。