市庁舎食堂でもオーガニック
地域の名物料理を味わいたいけれども、どのレストランに行けば良いのか分からない-。旅先でのこんな経験、誰でも一度はあると思います。そんな時、ドイツでぜひ試して欲しいのが、大きな街の市庁舎であれば大体どこにでもあるラーツケラー(Ratskeller)と呼ばれるレストランです。
もちろん、ミュンヘンにもありますよ。ミュンヘンの新市庁舎地下にあるラーツケラーでは、ヴァイスブルスト(甘いマスタードで食べるゆでた白ソーセージ)にシュバインハクセ(豚肉の丸焼き)といった名物料理が食べられます。飲み物は、フランケンワインがメインです。日本でお役所の中にある食堂と聞けば「安いけどまずそう…」とつい考えてしまいますが、ドイツ各地のラーツケラーの味はなかなかのもの。私も旅先で「これはおいしい!」とうなったラースケラーに何度か出会っています。
さて、そのミュンヘンのラーツケラーのメニューに最近、ドイツのオーガニック認証を得た素材を100%用いた料理が加わりました。サラダにラザニアにリゾット、それにちょっと高めですが魚料理もあります。ジャガイモとほうれん草の煮物におもちゃが付いたお子様メニューも。ドイツでも珍しい「オーガニックビール」が飲めるのもうれしいです。
日本でラーツケラーに似ているのは何かと考えたとき、思い浮かぶのは全国各地の国道沿いにある「道の駅」です(もちろん見た目は全然違いますが、笑)。それも良いのですが、街の中心の便利な場所にある庁舎に、その地域の名物料理のレストランを設けるというのは、地域おこしの良いアイデアではないかと思うのです。そのレストランがオーガニックであれば、なお◎ですね。