オーガニックスーパーは寡占の時代へ

オーガニックスーパーは寡占の時代へ

オーガニックスーパーは寡占の時代へ

オルタナの創刊号をようやく校了して脱力していたところに、大きなニュースが入ってきました。
 「ホールフーズが同業のワイルド・オーツを買収へ」
 ホールフーズは言わずと知れた米国オーガニックスーパーの巨人。国内に190余の店舗を持つほか、カナダと英国でも展開しています。一方のワイルド・オーツは、発祥の地コロラド州ボールダーから全米24州と加ブリティッシュ・コロンビア州に店舗を持っています。ホールフーズとの競争に押されて業績不振に悩まされる中、単にオーガニックを売り物にするのではなく、店舗の近くで栽培・加工された商品の取り扱いを増やす「地産地消路線」を打ち出したりしながら必死でウォルマートとの差別化を図ってきました。しかし、残念ながら力及ばず、ということのようです。
 ホールフーズはこれまでに18の小売店を買収して拡大してきましたが、今回の買収は同社としても最大規模。創業者で現社長のジョン・マッケイ氏は「ワイルド・オーツの買収によって、店舗展開するすべての地域で店舗数が増え、中でも米北西部やロッキーマウンテン、フロリダというこれまで手薄だった地域で存在感を示せる」などとコメントしています。
 買収によって拡大を続けるホールフーズは”オーガニック界のウォルマート”と揶揄されて久しいですが、今回の買収でこの傾向にますます拍車がかかりそう。とはいえ、ホールフーズの”ウォルマート化”が進むのとは裏腹に、地域に根ざしたナチュラルストアが見直される地産地消への回帰が起こりそうな気配も感じるのです。

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