幼児期のジェンダーをテーマに子育て支援者講座で講演しました

私がご一緒にお仕事させていただいているエコネットワークスのパートナーを中心としたコミュニティ「Team Sustainability in Action(TSA)」。サステナビリティに関わるテーマを学び合ったり、部活動的におしゃべりを通じて情報交換し合っているのですが、そのTSAのパートナー有志で3年前に『“その人らしさ”を応援できる社会のために ~幼児期のジェンダーガイドブック~』という冊子づくりのプロジェクトをご一緒しました。この冊子を読んで下さった横浜市南区の子育て支援施設「はぐはぐの樹」より講演依頼をいただき、同市内で子育て支援に携わる皆さん向けに幼児期のジェンダーをテーマに開催されたオンライン講演会「性別にとらわれず子どもの個性と向き合う~2022年度子育て支援者向けジェンダー入門講座~」に、同じくTSAメンバーでENW代表の野澤健さんとともに登壇させていただきました。

『“その人らしさ”を応援できる社会のために~幼児期のジェンダーガイドブック~』はこちらからご覧いただけます。

ついつい言ってしまう?「いいね、お父さんといっしょに遊びに来たのね」

当日はまず、私からジェンダーについて主に生物学的性差との違いを中心とした基本的な概念や、無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)と深く関わるものとしてのジェンダーバイアスについてお話させていただきました。その上で、ガイドブックを制作した当時の私たちがどのような問題意識(性別による決めつけが多いよね…などなど)を持っていたか、ガイドブックが発行されて以降の幼児期のジェンダーに関わる日本社会の変化などについてお伝えしました。

これを受けて、幼児期の育児の真っただ中で先日2人目の育児休暇を終えて復帰した野澤さんからは、母親が育児の責任者であることが暗黙の前提となっている乳児検診や親子ワークショップなどから受けた違和感や、「お兄ちゃんだから」「母親だから」など決めつける言い方をしないようにしているといった、父親としてコミュニケーション上意識していることなどをお話しました。

野澤さんは、子育て支援施設や遊び場などでよくお子さんに対して「いいね、お父さんといっしょに遊びに来たのね」や「お父さん今日はお仕事お休みなんですか(その裏返しとして「お母さん今日はお仕事なんですか」」という声掛けを受けることにも言及。ご参加の方々からは、「つい言ってしまっていたので、気を付けないと」「言わないように気を付けていたが、間違っていなかったようで良かった」などの声が聞かれました。

 

「ジェンダーバイアスを意識しすぎると発言しにくい」をどう乗り越える?

後半は、ブレイクアウトルームに分かれて自己紹介と意見交換をしました。私が参加させていただいたグループでは、「自分にも無意識の偏見があることを意識しすぎると、発言しにくくなる。どうすればいいか」という声が上がりました。

私からお話させていただいたのは、誰しも無意識の偏見から自由にはなれないこと、だからこそできるだけニュートラル(中立的)であるために以下3つのことを意識しているということでした。

☞「事実」を見出す(「評価」しない)
先ほどの「いいね、お父さんといっしょに遊びに来たのね」であれば、「いいね」は不要ですね。さらに、わざわざ言わなくていいと判断したならば、めいっぱいの笑顔で「こんにちは!」と迎えてあげたいです。

☞想像する
人はみな、多かれ少なかれ見えている姿からだけでは分からない背景や事情を持っているということを、できるだけ意識するようにしています。

☞恐れない
ここまで考えられたら、発言することを恐れないで。間違えてしまったり、傷つけてしまったかなと思う時は、素直に謝ることが大切だと思います。

今回は幼児期のジェンダーがメインテーマでしたのであまり触れませんでしたが、これからは男女を超えた多様な性のあり方についても認識し、学び合うべき時代に入ってきています。また機会があればTSAの中でも学びを深めて、発信していけたらと思います。

最後になりますが、幼児期のガイドブックをきっかけにお声がけをいただいた「はぐはぐの樹」の皆さま、どうもありがとうございました。これからも、地域の子育てファミリーにとっての“止まり木”の場であり続けますように。

なお、今回のようなSDGsやサステナビリティをテーマとした講演会や勉強会につきましては、講師だけでなく内容の企画や運営アドバイスも含めてご支援させていただきますので、こちらよりお問い合わせください。