ジャーナリスト/コミュニティ・プロデューサー
木村麻紀 公式ウェブサイト

本当の「女子力」とは? 『女の子の幸福論』(大崎麻子著、講談社)のご紹介

真のグローバル視点でこれからの子育てと教育を考える親たちのネットワーク「グローバル・ママ・ネットワーク」でご一緒している、フリーランスの開発政策・ジェンダー専門家の大崎麻子さんが初の著書
『女の子の幸福論 もっと輝く、明日からの生き方』(講談社)を上梓されました(おめでとうございま~す!)。国連開発機関で途上国の女性たちのエンパワーメント政策を数多く手がけてきた麻子さんは、女性を元気にすることにかけては言ってみればプロ中のプロ。グローバル化する社会の動きを見据えつつ、これからの時代を生きる女性にぜひ知ってほしい、身につけてほしい情報や心持ちを伝授する1冊です。

女の子の幸福論 もっと輝く、明日からの生き方 女の子の幸福論 もっと輝く、明日からの生き方
(2013/03/27)
大崎 麻子

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ここ2、3年でしょうか、いろいろなところで「女子力」っという言葉が使われています。阿川佐和子さんの『聞く力』(文春新書)はじめ、『なんとかする力』と題した本が溢れていることから察すると、「~力」というのは「これさえ身に付ければ大丈夫」という文脈で使われているのでしょうか。ということは、「女子力」というのは「これさえ身につけとけば、女の人生は安泰よ」という意味!?
でも、この女子力という言葉には結局というか、やっぱりというか、男性が求める女性像に合わせるための外見磨きであったり、そのためにはこんなものも買いましょう、あんなところにも行きましょうと消費を煽るメッセージが溢れてしまっている(ああ…)。これに対して、麻子さんは「自分の人生を舵取りしていける力」の大切さを訴えます。そう、本当の女子力って、実はこういう力のことを言うのだと思うんですよね。
これからの時代の本当の女子力をつけるために、麻子さんは①自分で考え、自分で決める習慣をつけること②情報を批判的に吟味し、多角的な視点から物事を考える③周りの人と繋がること―を3つの柱を提唱しています。その上で、それぞれを身につけるのに必要だったり有効だったりする手法やモノの考え方を提案しています。あとはじっくりお読み下さい!
麻子さんは私と同じ年ですが、学年が一つ上ということもあり、私にとってはお姉さんのような存在です。大学院在学中の20代半ばから子育てをスタートさせ、その後のUNDPでのキャリアと両立させながら、ご長男の大学進学で子育ても半分一段落する今では、フリーランスの開発政策・ジェンダー専門家として現場で、教壇で、さらにはメディアで活躍しています。一方の私、大学卒業から約10年は記者としてがむしゃらに働き、海外生活・留学を経て帰国して創刊メンバーとして新雑誌を立ち上げ、「いや~、もうやり切ったね」という感じで30代半ばで出産。今、まさに仕事と子育ての両立街道まっしぐらです。
同い年の麻子さんと私の例だけ見ても、女性の生き方はさまざま、と思いませんか?婚活、妊活ばやりで、少子高齢化も手伝って「これからの時代の女子たるもの、働きながらできるだけ若いうちに子どもを産もう」という社会的メッセージが、ともすると強く出すぎるきらいがあります。人の人生は、他でもないその人自身のもの。どんなタイミングで子どもを産むか、産まないのか、それぞれに伴うメリット、デメリットを「自分で考え、自分で決める」ことが、婚活や妊活以前にはるかに大切だということを、若い世代の皆さんには伝えたいと思います。
「みんな違ってみんないい」精神が、日本女性の生き方にも広がっていきますように!
友人ということを差し引いても、すべての女性に、とりわけティーン以降の次の世代の女性の皆さん、そしてイコールパートナーシップを目指す男性にも、ぜひおすすめしたい1冊です。