ジャーナリスト/コミュニティ・プロデューサー
木村麻紀 公式ウェブサイト

「子どもの主体性を育てる」には?

 これからの子育てと教育を考える親たちのネットワーク「Global Moms Network」 ホリデーパーティーが昨日あり、お陰様で盛況のうちにで終了しました。コアメンバーのお一人、小野寺愛さんによる北欧の教育政策、その底流の「子どもの主体性を育てる」メソードとしてのモンテッソーリ教育のお話は、とても未来志向で示唆に富む内容でしたので、ご紹介したいと思います。
 まずは、北欧の教育政策について。「2020年までに脱石油」のスウェーデン、「2050年までにエネルギーの半分を風力で」のデンマーク。ありたい未来の姿からやるべきことを逆算して実行する「バックキャスティング」の手法をとっている国々では、「人こそ財産なり」という考え方で教育に国家予算を投資していることが、愛さんのお話からは伺えます。
 その典型が、財政破綻寸前の状況から90年以降に教育改革に取り組んで見事によみがえったフィンランド(正確には「北欧」ではありませんが)です。教師が生徒に教え込む教育から、一人一人の子どもの育ちに寄り添う教育へ。そこに求められるのは、子どもの意欲を引き出す「整えられた環境」と、子どもの学びを支援する姿勢を身につけた大人たち、ということです。モンテッソーリ教育は、まさにこれを具現化したものです。
 モンテッソーリ教育では、最も吸収力の高い0歳から6歳の「胎児期」が一番重要とされます。ここで、できるだけ本物を体験させることが大切。それが、その後の社会に対する興味関心を支えます。
 次の6歳から12歳の期間は世の中にあふれる「なぜ?」「どうして?」を探求させるのに適した時期とのこと。「生き物を大切にしよう!」と言うのではなく「ハチのお尻を見てごらん」という問いかけから、受粉の役割、生き物の多様さを知っていくアプローチを取る。お題目ではなく、体験から実感させるんですね。
 モンテッソーリ教育では、胎児期に次いで大切とされるのが12歳から15歳までの「社会的胎児期」です。社会の中での自分の役割を悩みながら模索するこの時期に必要なのは、子どもに小さな社会で責任ある仕事を与えることでエネルギーを使わせること。寮生活でのお当番、家庭菜園での作業など。過度に受験勉強や部活動に走るだけではいかにももったいない、ということです。
 答えが1つとは限らない多様なグローバル社会で求められるのは、問題があったり課題に直面した時、自分ならどう社会に貢献できるかを考え、行動できる能力。約100年前に生まれたモンテッソーリ教育に、その能力を引き出し磨くカギがありそうだと改めて思いました。
 ところで、日本でこうしたオルタナティブな教育の話になると、各人がバラバラなことをする教育だと協調性が身に付かないのではないかと危惧する向きが必ず出ます。そこで、事前の打ち合わせの時に愛さんに聞いてみたところ、「個を育て上げていくところに、圧倒的な協調性が生まれるんですよね」という興味深いコメントが。この部分、今日のお話では触れられなかったので、続編にどうぞご期待下さい!
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ホリデーパーティーでは、坂本九さんの娘さんで歌手の大島花子さんがライブで歌声を披露してくれました。手拍子や手話も交えながら子どもたちをノセるのがお上手で、お人柄も素敵な方でした☆