オルタナ完全有料化で思うこと

オルタナ完全有料化で思うこと

オルタナ完全有料化で思うこと

もう2月になってしまったのね…。という訳で、ご無沙汰しておりました。オルタナの仕事に加えて、他の媒体への寄稿などもあって、今年最初の1カ月は矢のように過ぎ去ってしまいました。
さて、
オルタナは先日、創刊1周年記念号に当たる次号第7号から完全に有料化するとのお知らせをしました。メールアドレスをご登録いただいている読者の皆さんには先週、メールでご案内させていただきました。そのほかの皆様には、来週始めにもハガキでお知らせ申し上げる予定です。
メールをお送りして以来、多くの読者の皆さんから、激励とともに購読継続のお申し出をいただいています。本当にありがとうございます!
一方で、厳しいお叱りの声も届きました。その中には、「アンバサダー募集など、これまでになかったやり方を模索し、実現しようとしている姿勢そのものに、私は自分の夢を重ねていたと思う。残念で仕方ない」という旨のお声もありました。これを読んだときは、さすがの私も「ここまで思ってくれていたのか」と申し訳ない気持ちで目が潤みました。
内部の人間でありながら、経営に直接タッチする立場になかった私だから言えることかもしれませんので、あえて申し上げますと…。
完全有料化に踏み切ることになったのは、「環境や社会貢献に関心のある2万人の特定多数読者」という、他にはありえないオルタナの最大最強の武器を生かせるビジネスモデルを構築できなかったため、ということに尽きると思っています。
単に企業に誌面への協賛を求めるだけでなく、オルタナの特定多数読者を使って企業にエコ商品のテストマーケティングをしてもらう仕組みを作るとか。読者にとっても、オルタナで紹介した商品や催しの割り引きや体験を受けられる、といったメリットを持たせるとか。「社会を変える」や「意識を変える」といった漠とした目的ではなく、企業に対して、読者に対してオルタナは何をもたらせるのかということを、もう少し明確にすべきだったと反省しています。色々試みてはいるつもりですが、誌面づくりと並行しての取り組みは、正直言って手が回りませんでした。時間も足りません。
とはいえ、めげてばかりはいられませんし、そんなに悲観している訳でもありません。
何より、私たちには引き続き応援してくれる読者の皆さんがついてくれています。皆さん、総じて熱意ある方々ばかり。「有料化の経緯をうんちくしている暇があったら、自分の働いてる会社のTOPにスポンサーになってもらうよう働きかけるなどの代替案を出すべき!」といった、建設的かつ熱いメッセージを書き込んで下さった読者のお声には、私からも心よりお願い申し上げる次第です。今、私は副編集長ながら営業本部長なんだか経営企画室長なんだか分からないような状態になってますので(笑)、スポンサーお申し出のお声掛けをいただければ速攻で飛んで参ります!
このところ相次いで、誰もが知っているグローバルブランドからも誌面をご評価いただき、広告掲載をお受けいただけるようになりました。ビジネスと環境、環境とライフスタイルの関係がクローズアップされる中、オルタナには間違いなく追い風が吹いてきています。
今回の完全有料化のご案内に際し、一般読者の皆さんに先立ってお知らせ申し上げたアンバサダーの皆さんには、以前に私たちがいただいたあるメッセージを再掲したメールをお送りしました。私を環境やCSRの世界に導いて下さった「恩師」とも言える、環境コンサルタントのイースクエア会長の木内孝さん(元三菱電機アメリカ会長)からのものです。最後に、皆さんとシェアさせて下さい。
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「オルタナ」に何をやって頂きたいか。
1.内容で勝負して戴きたい。
2.無関心な我々一般国民を目覚まして戴きたい。
3.既得権益にしがみついて居る方々を目覚まして戴きたい。
4.人類の失敗の原因は私達の利己主義が原因である事を
知らせて戴きたい。
5.愛読者にドンドン宿題を出して頂きたい。
6.購読料が必要なら取り立てて戴きたい。
7.タダだから貰っている様な人には強く当って戴きたい。
8.我々は読んだ事は忘れる、やった事しか理解しない連中だ
と言う事を忘れないで戴きたい。
9.愛読者一人一人の行動が世の中を変える事を訴え続け、
道を示して戴きたい。
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私たちとしてできるのは、良質な誌面を作り続けていくこと、それを世の中に広く知ってもらうことです。オルタナにとっては、まさにこれからが本当の勝負。皆さんのお知恵もお借りしながら、あらゆる努力を重ねていきたいと思っています。ぜひ、これからもご声援お願いします。

2 件のコメント

  • 木内孝さんからのアドバイスは現実的ながら志の高い氏のお人柄もよく表れているように感じました。
    オルタナ読者が2万人いるといっても、掲載されている記事を読んでわかったような気になるだけで、実際に何らかの行動を起こさない人は社会を変える力にはならないと思います。きびしい言い方をすると自己満足にとどまっているだけの人々。それらの人々を変えるという役割を模索されているのもわかりますし、問題点と課題もすでに見えてらっしゃるので、これから次のステップに向かわれるのだと思います。体力的な問題はいかんともしがたいですが・・・。
    有料化はビジネスモデルを作るうえでは必然だと思います。世の中に変わってほしいと願うならば、誰かが何かをやってくれればいいという「ただ乗り」的な発想ではなく、自ら費用や体力やリスクを背負ってでも自分にできる何かをやろうとすることが必要でしょう。
    オルタナの購読でもSRIファンドへの投資でも自らの負担や損という現実と向き合ったときに、その人の思いや本気度が計られるのではないかと思います。

  • ペンギンさん、お久しぶりです。お元気ですか?
    上記すべておっしゃる通りだと思います。体力確保に努めながら、読者やクライアントの皆さんに、少しでも目に見える結果につながる行動を起こしてもらえるような仕掛けを考えているところです。
    これからもぜひ、励ましとお知恵をお貸し下さい。

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